- ネーミング造語の考え方 優れたネーミング造語を考えるための基礎知識:その1 19世紀後半のアメリカの市場
優れたネーミング造語を考えるための基礎知識:その1
19世紀後半のアメリカの市場
“マーケティング”の概念が生まれたのは19世紀後半から20世紀初頭にかけてのアメリカで、この時代には資本主義の発展に伴って製造業の分野においても集中化、大規模化が進むようになりましたがそれに付随して起こる多くの問題に対処しようという目的で、商品の流通に関するさまざまな研究がおこなわれるようになりました。
そして1873年~1879年に起こった恐慌を機に、“マーケティング”の学問としての必要性はいよいよ高まってきました。
南北戦争以降、鉱工業や製鉄業といったアメリカ経済を支える産業の地盤が整ったことによって、アメリカの産業資本は急成長を遂げましたが、特に鉄道の建設が進められることによって領土を西へ西へと広げていく西部開拓にも拍車がかかり、農業や鉱工業の発展には目を見張るものがありました。
たとえば農業においては耕地面積、収穫高ともに2倍近くにまで増え、これによって国内市場が形づくられる一方でヨーロッパへの作物の輸出も行われるようになり、これらがアメリカにおける工業の発展の基盤にもなったのでした。
19世紀末には西部はすみずみまで開拓し尽くされ、未開の地がなくなると今度は急速に拡大化した生産力が行き場を失って多くの問題をかかえるようになりました。
つまり、これまでのように需要が供給を上回るという環境に即した“生産重視の時代”から、供給が需要を上回るという新たな環境に対応するための“流通重視の時代”へと大きな変化を遂げる必要に迫られたのでした。
そして、このような経済環境の変化が後にアメリカにおいて、消費者への直接的なアプローチを必要とするマーケティングの研究を活発にさせるきっかけを作ったと言われていますが、それだけでなく、未開拓の地に可能性を求めて西部開拓に情熱を注いてきたこの国の人たちの“フロンティア精神”が背景にあったことも大きな要因の1つであると考えられています。
常に新しいものに挑み続ける彼らにとって、“マーケティング”は再び野心を奮い立たせるような存在であったに違いありません。
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